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品質保証レビューで内部監査機能を最適化

2019年6月4日/ Article 1 min read
Authors:
Troy Snyder Matthew Bohdan

内部監査環境の品質保証レビューは、組織がIIA基準に準拠することをサポートするだけでなく、内部監査機能の生産性、専門性、および有効性の改善を促します。今日は、品質保証レビューのプロセスに最大の価値を付加する方法をご紹介します。

Three businessmen looking at plans to optimize their internal audit with quality assurance review.

内部監査部門長の役割は、会社の業績を評価すること、そして組織に潜むリスクを日々マネージすることです。 内部監査部門を効果的に機能させるには、客観的な保証を提供できる独立したコンサルティング機能が不可欠になります。品質保証レビューを行うことによって、内部監査部門が組織にとって有益に機能することをサポートすることができるのです。

IIA基準:貴社の内部監査部門にとって、どのような意味を持つのか

優れた組織は、IIA(内部監査人協会)が定める基準(内部監査の国際基準)を遵守することによって、内部監査部門がしっかり機能しているかどうかを検証しています。IIAの要件に準拠して業務を行う組織にとって、IIAが定める基準を守ることは不可欠です。10のカテゴリーで構成されたこの基準は、監査部門のパフォーマンスが内部監査基準をどの程度まで遵守できているかを測定するためのフレームワークと手段を提供しています。

  • 目的、権限および責任
  • 独立性および客観性
  • 能力および専門性
  • 品質保証と改善プログラム
  • 内部監査活動の管理
  • 仕事の性質
  • エンゲージメント計画
  • エンゲージメントの実施とコミュニケーションの結果
  • 監視プログレス
  • リスク受容のコミュニケーション

品質保証と改善プログラム(QAIP)

品質保証レビュー(QAR)を行う上で、とりわけ品質保証と改善プログラム(QAIP)が重要な鍵となります。QAIPを行うことよって、組織の上記カテゴリーに対する準拠の程度が分かり、内部監査部門は、内部査定および外部査定の両方を通して、有益で建設的なフィードバックを享受することができるのです。

内部査定を行うことにより、自社の内部監査機能を改めて見直すことができるだけでなく、第三者機関によって外部査定が行われる前の準備を整えることもできます。初めての内部査定は、自社の内部監査機能がIIAの求める要件に準拠しているかどうかを評価するための指標を設定するのにも役立ちます。

独立した内部監査人またはサービス提供者によって行われる外部査定は、様々な価値を企業や組織に提供します。 外部査定が行われることで、IIA基準への適合性についての客観的で独立した評価が提供されることに加え、内部監査部門に対する新たな視点も享受できます。外部査定を行う 独立した第三者機関のパートナーは、新鮮な視点、革新的な考え方、業界の動向と発展に関する知識、およびデータアナリティクスや視覚化ツールなど、内部監査に使用される革新的な実践方法やツールに関する有益な情報も提供してくれます。この外部からもたらされる新しい風や、自社の監査機能を見直しする機会を通して、基準に準拠するという本来の目的をはるかに超えた様々な付加価値-内部監査部門の生産性や全体的な有効性の向上-が期待できるのです。

IIA基準への適合性を確認し、監査委員会の求める期待に沿うため、内部監査部門は少なくとも5年に一度、独立した第三者機関による査定を受ける必要があります

効果的な品質保証レビューが確実に行われるためには

効果的なQARを実施するには、いくつかの調整されたプロセスを踏む必要があります。以下に、品質保証レビュープロセスを最大限に運用する方法をご紹介します。

計画と調整:

  • サービス提供者または内部監査人と協力し、コミュニケーションプロトコルを確立してください。すべての利害関係者が、査定の進捗と査定結果について、十分な情報を得られるようにすることが大切です。
  • レビューパートナー、経営陣、および監査委員会の指導者と協力して、QARの適切な評価範囲を確立し、エンゲージメントが円滑に、時間どおりに、予算内で実行されるようにしてください。

査定の実施:

査定は、通常内部監査の中心的業務として行われるべきであり、フィールドワークは管理層のスケジューリングニーズに基づいて、1〜2週間に渡って行われなくてはいけません。独立したQAR提供者は、主要なステークホルダーだけでなく、執行役員、経理部長、および事業部門長など、内部監査の主な受益者と面談を希望するでしょう。

これらの主要な利害関係者が、査定の実施価値や意義、ならびに率直で建設的なフィードバックが内部監査機能の改善に役立つということを理解することが必要です

共同フィードバックと次のステップ:

品質保証レビュー提供者は、QARレポートを提出しなければなりません。これには、国際プロフェッショナルプラクティスフレームワークの下で、組織がIIAの基準および倫理規定に準拠しているかどうかの全体的な評価が含まれます。

この報告書には、内部監査の改善点や提案内容も含んでいなければいけません。

改善が必要な場合にはその改善計画とともに、かかるレポートを監査委員会に提出してください。フィードバックは内部監査部長がその要点をまとめ、QAIPの構成要素 して改善プランを含んだレポートを、内部監査部門のメンバーとシェアしてください。

内部監査環境の品質保証レビューを行うことで、内部監査担当者、プロセス、およびテクノロジーに関する具体的で実用的なフィードバックを得られ、内部監査の運用を最適化するのに役立ちます。

独立した機関にQARを依頼することで、企業がIIA基準に準拠できるだけでなく、同時に内部監査機能のレベル、専門知識、および組織としての知識を向上させる機会となります。 簡単に言えば、QARは、内部監査部門があなたの組織とその利害関係者にもたらす価値を最適化してくれるのです。

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