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April 12, 2018 6 min read

潜在的な追加関税が課される兆しがある中で、御社のバリュー・チェーンをより深く理解することにより、競合相手・サプライヤー・顧客からの反応を予期し、いくつかのシナリオに対する計画を策定することが可能となる。

Two business colleagues discussing tariffs and customs.

関税の問題は、ソーシングの決定及びビジネスケースモデル設定後に考慮されることが多いため、御社の要注意項目の中に含めるべきものである。この問題は、現時点の国家安全保障上の懸念、経済政策の優先項目及び広範囲にわたる政治的なアジェンダや私的・公共的な交渉の立場等、検討すべき点が多くある。従って、製造バリューチェーンの全体は、プラス面の力やマイナス面の大きな力等により、様々な影響を受ける。

各社は、使用され販売されている原材料・コンポーネントをサプライヤーチェーンのどの位置にあるかを見極めると同時に、どの顧客ベースに「潜在的」なインパクトがあるかを見極めることが大切である。そのために、各社は、「バリューチェーンのマップ化」を通じて、競合相手・サプライヤー・顧客の反応を予測し事前準備することが可能となり、実際の又は「潜在的」なシナリオに対して適切な独自の対応を策定が可能となる。

ここで注意すべき点は、「潜在的」ということばである。ニュースの見出しや発言の背後には、貿易交渉(北米自由貿易協定や米国CAFE(自動車燃費)基準といった自動車産業の規則等)の大きな枠組みにおいて、将来の活動・期限・戦略的な方向性を決定する議会の公聴会がある

バリューフローの重要性

幣事務所が以前取り上げた論文において、鉄鋼の輸入に対する25%の関税やアルミニウムの輸入に対する10%の関税について、取り上げてきた。これらの関税は、2018年3月23日に発効された、米商務省・通商拡大法232条に基づく調査開始に基づいている。鉄鋼やアルミニウムの輸入の約半分は、これらの課税から除外されている。なぜなら、カナダ・メキシコ・EU・韓国・アルゼンチン・オーストラリア・ブラジルからの輸入は一時的に保留されているからである。

米国全体及びウォールストリートを通じたニュースのヘッドライン・反応は、概して正確である。それは、これらの関税について、米国経済成長の流れにおいて多大な変化をもたらすことはないという見解である。しかしながら、現在、この関税を免除されている国々以外から鉄鋼又はアルミニウムを輸入している場合、その影響があるので注意が必要である。現在輸入しているこれらの材料は、特別な品質または合金ではなく単独の輸入である場合、ソーシングの危機に陥る可能性が高い。ここで、他の対応方法として、安価な原材料又はその対応に時間や投資をしたり、ある所定の確認作業を通じてリスクを軽減できる可能性がある。ここで、御社にとって大切な点は、バリュー・ストリームを把握することである。

これらの関税は、プログラム毎に、会社毎に、農業関連の関税の場合は農家毎に、決定されている。

値ストリームマッピングを使用して影響を特定する

2018年4月28日に、中国は、ある農産物に対してある関税を発効した。同時に、継目無しのチューブ、パイプ、中空鉄粉、鉄鋼プロファイルに対しては15%の関税、アルミニウムの廃棄物及びスクラップに対しては25%の関税を発効した。グローバル貿易又は米国・中国貿易の全体の視点から、米国の動きに対応して全体のごく小さな部分又は代表的な例において、大きな金額的なインパクトが発生する可能性がある。ここで、これらの関税は、プログラム毎に、会社毎に、農業関連の関税の場合は農家毎に、決定されている

従って、御社のビジネスにおいて、バリュー・ストリーム・マッピングが重要である。各プログラム・顧客・サプライヤーのマイクロ・レベルの影響を真に理解するためには、御社は、出荷地や到着先をしっかり把握する必要がある。中国の報復関税は現在適用されており、既にアルミニウムの廃棄物やスクラップ及び顧客の需要予想に応じて、ビジネス上の対応を強いられることになる。具体的には、次の質問に対応する必要がある。(1)米国での供給増により、米国内の価格は下がることになるか。(2)米国からの輸出減により、農産物の市場の軟化となるか。

2018年4月3日に、米国通商代表部は、通商法301条に基づく決定通知を発表し、中国からの約1,300項目にかかる25%の追加関税を課すという通知に対する公開コメントを要請した。この決定は、中国政府のテクノロジー移転・知的財産権・革新に対する特定の言動・政策・方策は不合理で差別的で制限があり米国商務上負担を強いているという調査結果に基づいている。(この通知の中身には、八桁の関税率表のラインが含まれている。)

この関税は御社のバリュー・システムに影響されるため、関税率表を注意深く理ビューし、この影響を受ける可能性のある項目を見極める必要がある。

これらの関税は、一般的に、米・中国相互の全体交渉での駆け引きの一部で、軽減されることが一般的である。第一に、この関税は、全体の2.9兆ドルの内約500億ドルから600億ドルの米国の輸入額に適用される。第二に、こららの関税が適用される少なくとも6月まで、公聴会があり、決定・遅延されると予想されている。

以下、特定のビジネスに多大な影響を及ぼす例である。ここで、全ての会社は、自社の特定のビジネスへ影響するかを見極め、それに対してどのような対応をすべきかを検討することが大切である。

  • 内燃エンジンに用いられる噴射ポンプのパーツ:御社で見極めたパーツをレビューする
  • 触媒コンバーター:関税率表で、広義に又は狭義にどのように適用されているかを理解する。
  • 工作機械(ドリル、ボーリング、旋盤等): 御社の資本設備に対するサプライ・チェーンを理解する。
  • 金型ベース、成型パターン、射出タイプ又は圧縮タイプの金型:作業中の金型は、どのようなインパクトがあるか。
  • 合金工具鋼: 製造工程で用いられる(製品だけではなく)材料をレビューする。
  • アルミ及びプロファイル:25%の追加関税の適用ではなく、米通商拡大法232条上の10%の関税の適用を考慮する。
  • 鉄製ばね又は鋼製ばね:25%の関税が全体のコストの重要な部分である製品をレビューする。
  • リチウム一次電池:単一のソーシングを見極め、輸送配分のリスクを見極める。
  • LEDs: 主要製品又は成長分野のコンポーネントを明記する。
  • 自動車:顧客がシングル・ソースに依拠しているかどうかを見極める。

追加のアクション:

第一に、御社の(原材料のサプライヤーから最終顧客までの)バリュー・システムを理解すること。

第二に、この関税関連のニュースを細かくフォローしておくこと。このニュースは、ホワイトハウス・米国通商代表部・商務省・財務省から、迅速に発信される。ニュースが公開されてから7日以内に、中国からの輸入に対して1百億ドル超の米国の関税が課され、自動車の輸入に関してはさらに厳しいCAFE基準が適用され、環太平洋連携協定の再交渉に対する考慮の必要が発生する可能性がある。商務省・米国通商代表部のウェブサイトには、最新の米国政府の情報が記載されている。

第三に、この関税に対する対応はプロセスであることを理解しておくこと。以下にあるレビュー・プロセス(議会公聴会を含む)後、米国通商代表部は、中国からの輸入に対する関税に対する米国通商法301条の最終決定を交付する予定である。バリュー・システムのインパクトを知ることによって、各会社は正確なデータに基づき関税の影響を把握し、「政治の全てはローカル」からスタートするという視点で、この問題に対処することが大切である。具体的には、この影響によるインパクトを、公聴期間中に、貿易団体・議員そして米国通商代表部と直接共有することである。

最後に、元来の米国通商法232条にある鉄やアルミニウムに関する関税に関しては、ある個別の鉄やアルミの項目について免除項目があることを明記しておくべきである。この鉄やアルミニウムの免除プロセスや声明は、米国商務省のウェブサイトに示されている。

中国からの輸入に対する関税に係る米国通商法301条に関する決定に係るスケジュールは、以下の通りである。

  • 2018年4月23日:証言のリクエストとその証言で想定される内容のまとめ。
  • 218年5月11日:書面によるコメント提出の期限。
  • 2018年5月15日:米国通商法301条委員会の公聴会。
  • 2018年5月22日:公聴会後の反論のコメント。

ご質問等がある場合には、ルイス・雅子(Masako.Lewis@plantemoran.com、(248) 375-7244)までご連絡下さい。